2018/08/09 夏風邪“ヘルパンギーナ”流行中
暑い日が続いていますね。子供達はこの猛暑でもプールや海などのレジャーを楽しみにしている子が多いのではないでしょうか。しかし、この季節に気をつけなければいけないのが「夏風邪」。実はこの夏とても流行しています。特に流行しているのが「ヘルパンギーナ」と呼ばれている感染症です。
夏風邪の代表格と言われている「ヘルパンギーナ」は、突然38℃以上の高熱が出て口蓋垂とその周辺に1〜5ミリの水ぶくれのような水疱ができ、それが後に潰れ潰瘍となり水をのみ込むだけでも痛みを感じます。しかし、ただでさえ汗をかき脱水症状になりやすい季節であるため市販の経口保水液やイオン飲料を飲むように心がけて脱水症状にならないように気をつけてください。また「ヘルパンギーナ」は、抗ウイルス薬のインフルエンザと違って特効薬がなく発熱や頭痛に鎮痛剤を使うなどの症状を緩和する対症療法が中心となります。
5歳以下の幼い子供がかかりやすいと言われていますが、もっと大きな子供や大人もかかる可能性があります。「ヘルパンギーナ」に対するワクチンが存在しないため、予防や家族内で感染を広めないためには感染した方との接触を避けるようにする、うがい手洗いをしっかり行うなど感染対策が大切です。また、子どものオムツを交換したときに保護者は石鹸と水で手をきちんと洗う、ヨダレがついたおもちゃなどをこまめにふく、食事のときに食器を共有しない、などの対策もあります。
「ヘルパンギーナ」以外にも流行っている夏風邪があります。それらにはいづれものどに関わる症状が出ます。少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
2018/07/13 メニエール病について
梅雨が明け、気温が高い日が続く季節になり、熱中症に気をつけなければいけない時期がやってきました。熱中症の初期症状にめまいや立ちくらみといった症状がみられますが、その症状は熱中症ではなく「メニエール病」かもしれません。
メニエール病とは、反復する「長く続くめまい」「難聴(低音が聞き取りにくい)」「耳鳴り」といった耳の病気を引き起こします。患者は女性に多く、発祥年齢は30歳代後半から40歳代前半がピークと言われています。
病気の原因として、内耳にある三半規管と蝸牛を満たす内リンパ液が増えすぎることが関係していると考えられています。内耳には、体のバランスをとる三半規管や耳石器、音を感じ取る蝸牛などがあり、内リンパ液で満たされていますが、この内リンパ液が増えすぎてしまうと、三半規管の働きに支障が出てしまいめまいが起きます。また、蝸牛にも影響し難聴や耳鳴りが生じます。内リンパ液が増えすぎるのは、ストレスが関係しているのではないかと考えられています。睡眠不足や疲労がたまっている、ストレスを貯めやすい人に起こりやすい傾向があります。あまり体に負担をかけず、十分な睡眠をとり、軽い運動や趣味を楽しみ、ストレスのためない生活を心がけましょう。
気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
2018/06/12 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)について
流行性耳下腺炎とは、ムンプウイルスの感染症です。通称おたふく風邪と呼ばれています。
一般的には小児の疾患と知られていますが、成人でも感染することがありその症状は小児よりも重症化しやすく治りにくい病気です。残念ながらおたふく風邪の治療薬は開発されていないため、予防接種を受けることが一番の対策と言えます。
特徴的な症状として「耳の下の腫れ」が挙げられます。他にも1〜6日間続く発熱、頭痛、倦怠感、嚥下痛などの症状も出てきます。通常1〜2週間で症状が治まってきますが、おたふく風邪にかかると無菌性髄膜炎や難聴などの合併症が起きることもあるので注意が必要です。
おたふく風邪にかかっていても症状が出ない場合があり、おたふく風邪以外の症状でも耳下腺が腫れることがあります。少しでもおたふく風邪の症状が見受けられたら感染を最小限に抑えるためにも早めの診察が重要です。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。