2022/10/19 逆流性食道炎について
逆流性食道炎とは、胃液や胃で消化される途中の食物が逆流し食道の粘膜を荒らすことによって炎症を引き起こす病気です。胸やけや嚥下障害、呑酸(どんさん)、咳、喘息様発作など様々な症状が生じます。中高年の方に多いと言われていますが、最近では食生活の変化や生活習慣の乱れ、ストレスなどによって若者にも見られるようになりました。
逆流性食道炎は、脂肪の多い食事・食べ過ぎ、加齢、お腹の圧迫、ストレスなどが原因で胃液が食道に逆流しない仕組みが弱まり、胃酸が増えすぎることで起こります。
逆流性食道炎は、食生活や生活習慣の乱れが大きく影響します。軽い症状であれば、生活を改善することで症状が軽減することもあります。予防するには胃酸を多く分泌するような食べ物(動物性脂肪の多い食事、アルコール、柑橘類 など)を避けたり、生活習慣・食習慣に注意したりすることが有効であると考えられています。また、胃に圧力のかかる(腹圧がかかる)ような生活習慣にも注意が必要です。寝るときに上半身を少し高くすると、逆流が起こりにくくなります。
自覚症状や少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
2022/09/27 秋の花粉症
9月に入り、少しずつ秋の移ろいを感じるようになりました。この時期になると、キク科のブタクサやヨモギなどの花粉の飛散シーズンを迎えます。花粉は季節を問わず年中飛散していますが、秋の花粉症に悩まされている人は多くいます。
スギ花粉のアレルギー性鼻炎の方は秋の花粉症にもかかりやすいと言われています。ブタクサやヨモギは、河原や公園など身近な場所にも生息しているため注意が必要です。秋の花粉症と自覚しないまま花粉を吸い込んでしまうと症状を悪化させる可能性があるため、ブタクサやヨモギなどが生息していそうな場所は避けるなど、その時に応じた行動・判断が重要になります。
春の花粉症の原因であるスギ花粉は、花粉粒子径が大きいため鼻の軟膜に溜まりやすいことから鼻水やくしゃみが代表的な症状としてあげられます。一方で、秋の花粉症の原因の一つであるブタクサ花粉は花粉の粒子が小さいため気管に入り喘息のような症状を引き起こすこともあります。また、花粉によって引き起こす症状が変わる場合もあるため注意してください。
気づかずに放置してしまうことで、症状を悪化させてしまう恐れがあります。少しでも気になることがあればお気軽にご相談ください。
2022/01/31 耳の痛みについて
年が明け、寒さが増す日々が続いています。
寒くて風が強い日に外に出ることで、耳に痛みを感じることがあります。耳は露出していることが多く、さらに指先や足先と同様に血行が悪くなりやすいので、寒くなると痛むことがあります。
耳の中の気圧は、通常外の気圧と同じ状態に保たれています。しかし、飛行機の着陸時やスキューバダイビング、エレベーターの急下降時のように急激に外の気圧が変化すると、この変化についていけず体の内外に気圧差が起こります。この気圧差によって鼓膜が内側に押し出されることで痛みを感じるようになります。他にも、耳かきで耳道を傷つけたり、虫や水などが入ったりすることで炎症を起こして耳が痛むことがあります。
耳の痛みの原因となる主な疾患には、中耳炎、外耳(道)炎があります。また、咽頭炎、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)でも耳の痛みとして感じる可能性があり、顎関節症では痛みが耳にまで広がることもあります。その他、耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)では、耳に強い痛みをともなう水ぶくれができます。
耳を露出していると感覚がなくなるほどに冷たくなり耳が痛くなったり、しもやけになることもあるため寒い日や、風の強い所に行くときはマフラーや帽子、耳あてをして耳を冷やさない工夫をしましょう。また、耳の中と外の気圧調整をするためには唾液を飲み込む耳抜きが効果的と言われています。飛行機に乗っているときは、気圧が大きく変わる着陸時にあめやガムを口に入れると痛みが出にくくなります。また、寝ているときや、目が覚めてからの数時間は耳の気圧調整がうまくいかないので、できれば着陸2時間前には目を覚ましておくことをお勧めします。
もし耳の痛みが長く続いたり、急な痛みに襲われたとき、めまいや難聴、耳の閉塞感、耳鳴りなどの症状があるときは、お気軽に当院までご相談ください。
耳鼻咽喉科・アレルギー科
栃尾みみ・はな・のどクリニック
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