2021/08/24 イヤホンが引き起こす耳の病気
8月に入り全国的にコロナの感染者数が急激に増えています。新潟でもコロナ感染者が増え、日中リモートワークをされる方も多くなっているのではないでしょうか。それに伴い、イヤホンを日常的に使うようになった方も多くいるかと思います。一方で、イヤホンの使いすぎによる「外耳炎」が懸念されます。
「外耳炎」は誰にでも起こりうる耳の病気のひとつです。耳の入り口である「耳介」から、耳の奥の鼓膜までを結ぶ通り道のことを「外耳道」と呼びます。何らかの物理的な刺激によって外耳道の皮膚が傷つき、そこから細菌が感染して炎症を引き起こす病気です。初めはかゆみや痛みを伴いますが、症状が進むと痛みが強くなったり、音が聞き取りにくくなったり、外耳道の腫れ・赤くただれるなど日常生活にも影響が出てきます。
「外耳炎」を引き起こす原因が「物理的な刺激」です。窮屈なくらい耳にぴったりとフィットするイヤホンは外耳道を傷つけてしまう恐れがあります。また、音が聞こえづらく耳の奥にイヤホンをグイグイと押し込むことを繰り返すと、外耳道に刺激を与えてしまいます。もし、イヤホンを使用中・使用後に耳に痛みやかゆみを感じた場合、そのイヤホンが自分の耳には合っていない可能性があります。ひと回りサイズを小さくし耳への密着度の低いものにしたり、柔らかい材質のイヤホンに変更することをおすすめします。また、スピーカーやヘッドホンタイプのものを使用するのも良いでしょう。また、長時間連続するのを避けたり、イヤホンの耳に触れる部分は清潔に保つことで「外耳炎」の予防になります。
耳にかゆみを感じるということは炎症を起こしているサインです。そのまま放置していると症状が進行してしまうかもしれません。少しでも気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
耳鼻咽喉科・アレルギー科
栃尾みみ・はな・のどクリニック
0258−53−0033
2021/07/19 エアコンによる喉の痛み
梅雨が明け、本格的な夏がはじまろうとしています。今年もコロナの影響でソーシャルディスタンスの確保が難しい海水浴や花火大会、バーベキューなど大勢の人が集まるイベントは中止・制限しているところがありますが、夏を楽しみにしている方は多いと思います。室内で涼みながら過ごす方もいるかと思いますが、エアコンをつけることでヒリヒリと喉に痛みを感じた経験がある方は多いのではないでしょうか?
エアコンで喉が痛くなる原因として、空気の乾燥や口呼吸などが挙げられます。
エアコンにより喉が痛くなる一番大きな原因は、空気の乾燥です。エアコンをつけっぱなしにして寝たことによって、夜中に喉がはりついたような違和感を覚えたことがある方も多いかもしれません。そもそも乾燥とは、空気中に含まれている水分の割合で決まります。エアコンをつけると、放出される空気中の水分量が減り、その空気が気温により暖められることで乾燥していると感じます。
また、口呼吸は主に就寝時の無意識状態で行っている人が多く、エアコンから排出された乾燥した空気が一晩中気管に入ることで、起床した時に喉の腫れや痛みを感じることがあります。
「マスクをつけて寝る」「加湿器をつける」「濡れたタオルなどを室内に干す」ことでエアコンによる乾燥から喉を守り、乾燥を防ぐとこができます。
また、口呼吸対策として「あいうべ体操」が効果的です。あいうべ体操は口周りの筋肉を鍛えることで口呼吸を防止するもので、毎日手軽に行える簡単な体操です。やり方は簡単で、あ い う べの形に口を大きく開くことを繰り返すだけです。残念ながら口呼吸はすぐには治りませんが、日々の心がけで改善できます。また口呼吸が改善するまでの間は、睡眠時に口を開いてしまうことを防ぐ「口呼吸防止テープ」をつけて寝ることもおすすめです。
少しでも気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
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2021/06/18 睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時間は取れているのになぜか熟睡したように感じず、朝起きるのが辛かったり日中眠くなるような経験がある人はいませんか?
その原因は、「いびき」かもしれません。「いびき」とは、睡眠中にのど(上気道)が狭くなった時、そこを通る空気が発生する振動音のことです。睡眠時は舌の付け根が気道に沈み、周辺の筋肉も緩むためのどが狭くなります。
いびきには様々な種類がありますが、その中でも特に「睡眠時無呼吸症候群を伴ういびき」には注意が必要です。「睡眠時無呼吸症候群」とは「7時間の睡眠の間に無呼吸(10秒以上息が止まること)が30回以上、また1時間の睡眠中にあたり5回以上の無呼吸が見られた場合」を定義されています。夜間は、突然いびきが止まり、しばらくすると大きないびきが再開するというような状態が繰り返し起こります。他にも、夜中に目が覚める、頻繁にトイレに行きたくなる、激しい寝返りなどがみられます。
また、日中には強い眠気を起こし集中力の低下や全身倦怠感に繋がり、不注意による交通事故を引き起こすかもしれません。自覚症状がないまま過ごしている方もおり、治療後に初めて症状があったことに気づくこともあります。
睡眠時無呼吸症候群の大きな原因の一つは肥満と言われています。ウォーキングなどの適度な運動を心がけることや、暴飲暴食をしないこと、栄養バランスのとれた食事をとることなど規則正しい生活を送り、適正体重を維持していくことが重要です。また、アルコールは上気道の筋肉の緊張を緩めることで上気道が狭くなり無呼吸を起こす可能性を高めるため、特に就寝前の飲酒をお控えください。他にも、寝る姿勢に気をつけることで予防できます。仰向けで寝ることで重力によって舌の付け根が気道に沈みやすくなります。睡眠時無呼吸症候群が比較的軽い方であれば、横向きで寝ることで症状が改善する場合があります。
睡眠時無呼吸症候群の予防には生活習慣の見直しが重要です。できることから一つずつ取り組んでみてください。少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
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